top of page

さんこつにっき 11月までをふりかえり

  • 執筆者の写真: 清田 晴紀
    清田 晴紀
  • 4 日前
  • 読了時間: 1分
ree

半年ほど前に、散骨をなさったご家族様がいました。その折は元気な姿で、まさか、次にこうしてお骨を預かることになるとは想像すらしなかったです。突然倒れられ、そのまま帰らぬ人となってしまった。あまりにも唐突な幕引き。


ご家族様の驚きとお悲しみは、いかばかりか。その重荷を少しでも軽くすることが、私どもの仕事。


散骨は、事前にお骨を預かり、当日、桟橋までお出でいただく。それから船に乗り込み、波の上を揺られながら、およそ一時間。それは、ただ海を眺めるだけの時間ではない。故人と共に過ごす、最後の共同作業だと言えるかもしれない。ご家族様もそれらに時間を要する。しかし、その手間と時間こそが、残されたご家族にとっての救いとなる。海原の広がり、風の気配、自然の風景は、悲しみに張り詰めた心を、そっと緩める。


船上での一時間は、やがて来る、故人のいない日常へ踏み出すための大切な緩衝材となる。そう信じながら、私たちはその時間割をそっと整えているのです。海は、すべてを知っているかのように、静かに広がるばかり。



故人様のご冥福をうみそら一同心よりお祈り申し上げます。

コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。
bottom of page